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核テロ脅威、明文化へ 安全保障サミット 対北・イラン圧力強化(産経新聞)

 【ワシントン=佐々木類】4月中旬、40カ国以上の首脳が参加してワシントンで開かれる核安全保障サミットで、核テロは世界各地で起こりうるという脅威認識を共有し、核の安全管理の重要性を確認する文書をとりまとめる方向で、米国が各国と調整していることが6日、分かった。イランと北朝鮮への圧力を強め、発効から5日で40周年を迎え、休眠状態にある核拡散防止条約(NPT)の前進を図るねらいもある。

 ■中国の対応が焦点

 核サミットでオバマ米大統領は、1期目の在任期間をめどに4年以内に、世界の核物質の安全を確保し、テロ組織の手に渡らない国際的な管理システムを整備する考えを明らかにする。

 核サミットは昨年4月、オバマ大統領がプラハで行った「核兵器なき世界」の演説を具体化するためのもの。昨年12月に東京で開かれた準備会合では、国際原子力機関(IAEA)や核物質防護条約など、国際的枠組みの強化を確認した。

 米政府は、国連安全保障理事会の常任理事国や、インド、パキスタンなどに参加を要請。中国には胡錦濤国家主席の出席を求めている。イランと北朝鮮については「呼べば議論を引っかき回し、会議が失敗するのは火を見るより明らかだ」(米国務省筋)として見送った。対イラン制裁に慎重な中国が参加すれば、その対応が焦点の一つとなる。

 ■NPT強化も視野

 オバマ大統領は5日、NPT発効40周年に際しての声明で、今月中旬に発表される米政府の「核戦略体制の見直し(NPR)」報告で、「時代遅れの冷戦思考からの脱却」を提唱する考えを表明。「核兵器の数とその役割を減らす」とする一方、「安全で効果的な核抑止力を米国は維持する」と、米国だけが一方的に核兵器を廃棄することはないとも明言した。

 NPTについては「世界核戦争の危機は去ったが、核拡散の危機は続いている。NPTの重要性はこれまで以上に高まっている」と述べた。「核兵器なき世界」を主唱する大統領には、核サミットを、5月にニューヨークの国連本部で開かれるNPT運用検討会議の成功へつなげたい、という意向もある。

 2005年に開かれた前回のNPT会合は、核軍縮を優先すべきだと主張する発展途上国と、核不拡散を優先すべきだとする核保有国との利害調整に失敗。とりわけ「核軍縮の義務はない」(ボルトン元米国連代表)との立場をとるブッシュ政権が、「決議案の採択に後ろ向きだった」(国連関係筋)ことが、大きな要因となった経緯がある。

 だが、オバマ政権の足元がぐらついているのも確かだ。NPR報告では「核兵器なき世界」の実現と、同盟国を守る抑止力維持のバランスをどうとり、抑止力維持のための代替核弾頭の開発を続けるのかどうかをめぐり、対応は定まらないままだ。

 NPR報告が、核サミットやNPT会合にどう影響するかも注目される。

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